家に引きこもる日曜日。家にある本を整理する。とりあえず段ボールに大学の研究室に持っていく本をまとめる。かなりの量になる(苦笑)。
読書はぼちぼちやっているが、就活本を2冊読んだ。「強い就活」と「就活って何だ」である。どちらも「マニュアル脱却」をうたっているのがポイントであろう。
石渡嶺司・常見陽平「強い就活」では、強い就活を、(1)負けない就活、(2)・アタマを使う就活、(3)自分で創る就活、と定義している。特に「自分で創る就活」というのには共感する。
2章以下では戦術や戦略、情報収集、人脈といった就活における方法論の重要性について述べている。ある種、当然の話なのだが、マニュアルに頼りがちな学生にとっては参考になると思う。特に「企業研究をせずに自己分析している学生が多い(p47)」「資格をもっていても、特に有利になるわけでもない(p246)」といったことは勘違いしている学生も多いので、よく心に留めておいてほしいところである。
森健「就活って何だ」の方は、人事部長へのインタビュー集である。企業の特色が見えて、就活という観点抜きでも興味深い。
冒頭にある「『最近の学生のマニュアル化は大変巧妙なんです』 ある企業の人事担当者は苦笑しながら語った。」というところは、そうなんだろうな、と思う。今や就活情報が大量に出回る中、お互い大変なのかもしれない。
最後にある、マニュアルから脱するための就活の五ヵ条というのも、当然のことだが参考になる。(1)グローバル、(2)多様性、(3)ストレス耐性、(4)ビジネス感覚、(5)自分と向き合う。ちなみに、自分と向き合う、のと、自分探し、は違うということは理解しておいてほしいところ。
こういう本を読んで、大学で学生に何を教えればいいのか、どう教えればいいのか、ということを見直すことは必要そうだ。基本的には、学問の内容を教えることを通して、方法論(問題発見、問題解決の能力)を体得してほしいのだが、、、なかなか難しいよね。