FDにICTを活用する、こと。

教育システム情報学会第34回全国大会@名古屋大3日目。

朝1のセッションでは、上田さん@京大が「顔検出結果を用いた受講生群の注視方向の推定」で発表。質問ででしゃばってしまった。。。すいません。美濃研の講義グループの研究内容は面白いので、どんどん発表してほしいな、と思う。

宮入君@信州大の「高解像度静止画切り出し機能を有する遠隔講義システムの提案」が興味深かった。低解像度の映像から高解像度の画像を切りだし、メモにする、その切りだしに関する情報を教員に提供する、というのは有効だと思う。その情報をどうやって収集し、分析して、提供していくか、っていうところがポイントになりそう。

2つ目のセッションはFD。知り合いばっかり(笑)。まずは大山さん@京大が「高等教育におけるICT を活用したFD 支援システムの構築に向けて」という題目で京大高等教育センターが取り組んでいるKeepToolKitの日本語化、FD支援システムMOSTについて紹介。院生には難しい発表だったと思うが、よく頑張った。まあ、"組織を越えて"と言い過ぎたけど(笑)。質問もたくさんしてもらったし、ニーズは高いと思う。

今野さん@東北大は「計画と実施結果の差異に着目した授業リフレクションにおける黒板利用型授業の授業計画改善行動の分析」。これまで取り組んできた授業リフレクションについて黒板の授業で行った、という報告。スライド型よりも情報が構造化されないので、リフレクション資料の作成、提示については、少し検討の余地があるのかな、という印象をもった。とはいえ、精緻に分析しているし、教育工学会で続きを報告するということなので、楽しみである。

松河君@阪大は「データ・テキストマイニングを応用した授業評価アンケートフィードバックシステムの開発」。授業評価アンケートの結果を分析して教員に提示するシステムで、自由記述をマイニングして結果を提示するところは、授業改善に直接役立ちそうな工夫もしてあって秀逸。企業のマイニングツールだと、自由記述をマイニングしておしまい、という感じなので、ここが全然違う。これを自作している、ということで、さすがだなー、と思った。

FDにICTを活用するのは有効であるので、これから取り組みが増えていくと思うが、FD、ICT活用両方に対してしっかり理解しておかないと、過度な期待やずれが生じてしまうと思う。すでに生じている場合も多いと思うので、その点は自分自身がまず気をつけないといけないと思うし、この点をアピールもしていかないといけないと思っている。

企業展示を見て回り、大山さん、岡本さんと名古屋駅にて昼食。学会を振り返る。発表自体はどうしても玉石混合なので、自分で参考になる部分をうまく見つけながら、論文投稿へとつなげていきたいところである。

バスで帰洛。帰宅後、たまっているメールに返事しまくり。

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このページは、村上正行が2009年8月21日 23:55に書いたブログ記事です。

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