中原淳・長岡健「ダイアローグ 対話する組織」

やっとこさ報告書、完成させる。あとは新たなる原稿書き。

「阪神-ヤクルト」。打たれて、打って、また打たれ。テレビ中継終わってから追いつきつつあったみたいだけど、結局桜井が打てなかったようだ。うーむ。しかし、岡田の解説はなんか分かりにくい。。。まあ、昔からああいうしゃべりではあったけども。対して、桑田は分かりやすい感じなんだよねぇ。

 

いまさらにはなるけれど、新年度を迎えて、中原淳・長岡健「ダイアローグ 対話する組織」の紹介。教育工学の分野ではホープというか、すでに重鎮?(笑)でもある中原君@東大らが、どちらかというと一般向け(現場のマネージャーや人材育成分野、民間教育ベンダーなどが対象)に書いた本。この日記を読んでいる人の半分はすでに知っていると思うけれど、もう半分の人にとっても、とても有用な本だと思う。

この本の中心は、組織における「対話」のあり方、重要性を指摘することにある。これを社会構成主義の理論などに基づいて説明しており、『「対話」とは、「客観的事実」と「意味づけ」の関係に焦点を当てる社会構成主義的な視点をもちつつ、相互理解を深めていくコミュニケーションの形態と考えられる』(p87)としている。

少し難しいかもしれないが、そのあと、「対話」の定義として
(1)共有可能なゆるやかなテーマのもとで
(2)聞き手と話し手で担われる
(3)創造的なコミュニケーション行為
と3点あげて、1つ1つ取り上げて説明していく(p89)。

このあたりの説明は非常に分かりやすいし、「雑談」や「議論」、「モノローグ」との違いも説明されており、なるほど、と思った。このあたりはごっちゃになりがちですからね。

また、「聴くこと」の重要性(p92)の指摘も、その通りだと思う。特に大学人にこそ、必要な能力だと思う。大学内の業務改善を行う上で、なかなかやってもらえないので、どうやってこの「聴くこと」をやってもらおうか、と日々苦労しているところである。もちろん、分野を超えての研究をする上でもとても重要なので、自分も「聴くこと」をしっかりできるように心がけている。できているかどうかは微妙かもしれないが(苦笑)。

他にもたくさん共感する内容が多く、事例となるエピソードも豊富に含まれていて、さすがだなぁ、と思わずうなってしまう。私もいずれは本を書きたいな、と思わされる本であった。学術的には比較的平易なので、学部生や院生の入門書としてもいいのではないかと思う。

この本を読んで面白いと思った人は、「企業内人材育成入門」もお薦め。

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このページは、村上正行が2009年4月 5日 23:55に書いたブログ記事です。

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