台風。どうやって大学へ行こうか迷ったが、結局、地下鉄&バスで。
昼から、日本語教育院生向け統計ワークショップ第2弾。今回はSPSSの使い方を。相関、χ二乗検定、t検定、分散分析、因子分析まで。とりあえず急ぎ足でやったので、なんとなく、という程度だったろうか。その後、質問紙作成時や研究計画を立てる時の注意点など。まあ、1度やれば、2回目のほうが理解度が上がるだろうし、いい機会になったろう。院生が自主的な企画をどんどんやっていくのは大事だと思うので、頑張ってほしい。
その後、院生2名と学会発表についての打ち合わせ。結構タイトなスケジュールになってしまったが、がんばろう。
「高校生に到達度検定 大学入試に活用も 文科省検討」(朝日新聞 '07/7/14)という記事。センター試験が1回勝負、ということから考えると、この辺の変更はありえるかも、という気はします。大学全入時代を向かえ、実質、大学入試の意味は徐々に変わってきてます。「入試問題の作成や点検、私大の12%「外注」」(朝日新聞 '07/7/6)といったニュースにもあるように、受験生確保のために、山のように入試問題を作らないといけない大学の負荷はかなり大きいです。入試制度自体を変えればいいのに、と思いますが、大学としてはなかなか舵を切れないというのが現状でしょう。もちろん各大学で入試の個性をどう出すか、ということは考えていかないといけないと思いますが、このような到達度といったことなどを検討する価値はあるかなと思います。
センター試験を全面的に導入し,センターの年何回か受けられるようにすれば,試験作成の負担は減るかな.ただし,試験会場としての負担は増えますね.
カリフォルニア大の中村教授は,入試をなくして自由に好きなところへ行かせればいい...とよく言ってました.この話には続きがあって,そうするとみな,東大に行くようになる.当然,施設もスタッフも対応できない.それでもいいから,その状態を何年かつづければ,受験生が大学を環境や中身で選ぶようになるはず...という感じのシナリオでした.
中村教授が危惧しているのは,現在が「大学受験がゴール」になっているということ.大学に入った段階で燃え尽きてしまっていることを問題視してました.これは一番重要な問題のはずなんだけど,「到達度検定」はこれとは別のベクトルですね.否定はしませんけど,結局,大学入学時に燃え尽きてしまったら,あんまり意味ないかなぁ.
うちの大学だと、入試監督業務だけで年10日くらいの拘束(無駄が多いからなのですが)があるので、そんなに負荷は増えないかもな、と思ってたりもします(汗)。
私立大学の40%が定員割れしており、もう少し多くの大学が(定員割れしていないにしても)受験生全員合格、というのが実状ですから、入試試験よりも、大学に入ってからの教育に力を注ぐ方が望ましいだろうな、という気がします。もちろん、この手法だと、たくさん入試して、受験料収入を稼ぐということができなくなるわけなので、実際の変化は難しいとは思いますが。。。
中村教授の指摘しているよう(ヨーロッパのモデルに近いですね)になればいいと思いますが、日本ではなかなか難しかろう、と思います。企業や保護者の観念を変える必要がありますからね。
あと、受験疲れの問題は、国公立と上位私立を受験する生徒くらいでしょう。今の高校生は基本的に浪人しないですし。むしろ、最近は中学受験辺りのほうがゴールになってしまっているかも、、、という危惧はあります。