語学学習とICTの関係

外国語教育メディア学会全国大会2日目。午前中は一般発表。山田君@東工大の発表や、iPod、ブログを活用した実践に関する発表などを聞きまわる。畑違いだし、おとなしくしておこうと思っていたのに、なかなか質問が出ないので、ついつい手を上げてしまう、、、。座長病?まあ、あとで挨拶に行きやすいので、いいと言えばいいのだけど。

午後は岩崎先生@広島大の基調講演。先生の経験を通してのCALLの歴史についてお話された。昔から日本はハコモノ好きで、教室にできるだけコンピュータを導入する、という文化だったようだ。語学の授業なんかは特にコミュニケーションが重要なのに、つめつめのPCの前で個人学習という感じだったらしい。自分が学生の時がそうだったしね。この発想はいつになれば変えられるのだろうか。あと、学生にドイツ語でビデオを作らせていたのは面白かった。私も去年からやっているが、なかなかいいと思う。

あと、BEATメルマガの「5分で分かる学習理論講座」が紹介されました。語学教育系の先生がかなり加入するかも。

その後は、シンポジウム。時間が2時間で、パネリストが4名。やや時間が足りず、議論は深められなかった印象を受けた。

特にシンポジウムで顕著であったが、この全国大会でのキーワードは「Moodle(≒LMS)」「社会的構成主義」「プロジェクト学習」だろう。ある意味、教育工学とかぶる。そこで、気になったのが、コンピュータの有効性を強調し、教員の価値が低いかのように聞こえてしまう発言である。「教員がいなくても学生がやってくれた」「教員よりも、TTS(Text to Speechの略で音声合成ソフトのこと)の方がうまくしゃべってくれる」といったもので、おそらく控えめに言っている結果だと思うのだけど、ちょっと違和感を感じた。LMSなりTTSなり、どんな新しい技術を使おうとも、教員の役割が重要なことには変わりない。むしろ、難しくなるわけで、より高度な指導が必要になるとも言える。その辺は自信を持って主張してほしいなぁ、という印象を受けました。

語学学習は授業時間外の学習が重要になると思うので、LMSなどを活用することでその辺りをカバーすることが大事になる。そうなると、授業設計に関する知見を積み重ねていくことが重要ですよね。その辺はとても興味深いので、また勉強したいと思います。

ちなみに、帰りに散髪してきました。夏仕様?

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このページは、村上正行が2006年8月 4日 23:55に書いたブログ記事です。

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