FDフォーラム

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大学コンソーシアム京都主催の第11回FDフォーラム。今年は京都外国語大学が幹事校ということで、初日は京都外大が会場。基調講演とシンポジウムが行われた。

基調講演は慶応義塾長の安西先生で、慶應の先進的な取り組みが報告された。話の中では、特に”大学の理念、特徴を生かすべきである”ということが強調されていた。その中で、COE、GPなどの競争的資金といった新規業務形態へ対応するためにも、職員の意識を高め、事務システム業務の生産的向上を目指す必要があるということも指摘されていた。他にも人事制度改革、教養研究センターなどのセンターの設立などについて話された。最後は時間がなく、SOIやOCWの話はさらっと紹介されただけだったが、とにかくさすがと思うことが多かった。慶應のような伝統ある総合大学の話は直接役に立つことがないかもしれないが、その根底にある理念や方法などは十分に役に立つ情報だと思う。

その後、シンポジウム。900名もの参加ということもあってか、3名の報告者の話は多岐にわたり、質疑応答もそれぞれ行われたという感じであった。どなたかの報告に自分の興味がマッチするということだろうから、これはこれでいいのだろう。

寺崎先生@立教は、教養にフォーカスを当てて大学教育を考える必要がある、教養を教育するためのカリキュラム作りが大事だということをお話された。一番心に残ったのは”課題なくしてFD(研修)なし”というお言葉だった。まったく持ってその通りだと思った。また、あとSDに関する質問も多く回答する中で、「大学リテラシー」という言葉を使われ、職員は事務員ではなく、自分で問題を考え、実行する能力が重要であるということを指摘されていた。教員も職員との関係をよく考える必要があり、別々の立場で協同して大学の課題に立ち向かっていくことが大事だと思う。

北川先生@早稲田大は、三重県知事時代のお話を中心に、全体最適化の中で個々の最適化を図るべき、そのためのFDである、ということを指摘された。二項対立で物事を考えがちな大学人をざっくり切っていたのも非常に快活であった。対話によって「手続きが仕事と勘違いしている」人たちの意識を変えていくことの重要性について述べておられたのも、とても納得した。北川先生は病院の例を挙げられたが、上の立場の人が変われば、下の立場の人も変わる。過去の仕事・経験を踏襲し、自分の立場を守る方向に向かえば組織力は弱くなっていくと思う。経験は重要だが、それに固執すると視野が狭くなる。その点を打破するのは難しいが、対話によって聞く耳を持ってもらうことが重要だと思う。

椋本先生@立命館は高大連携の取り組みについてのお話だった。この点についてはほとんど知らなかったのだが、高大連携を行っているのは進学校、都市部が多いようで、むしろもっと幅広い高校、地域で行われたらいいのにな、という感想を持った。

その後、懇親会に出て、神藤さんと飲み。ゆったりしゃべる。

コメント(2)

実に残念乍ら引越しで出席できませんでした。今現在も段ボールの山の間で「地面」を見つけ出す作業に追われています。

職員との連繋は大切だと思いますので、差当りは一般の実働部隊だけでも教務の方々と色々な事柄に関する意見交換の場を設定したいと考えています。併し、今回の引越しで、それが捗りません。早く何とか時間を見つけなければ。

引越しお疲れ様です。今も大変なんでしょうね。

今の大学に来て、職員の役割、教職員の連携の重要性をひしひしと感じています。大学改革を考える時に、学生、職員、教員の連携を考えることはとても大事ですね。少しでも役立てればと思ってます。

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このページは、村上正行が2006年3月11日 23:55に書いたブログ記事です。

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