2007年8月31日
2007年7月 8日
伊坂幸太郎「グラスホッパー」
3人の殺し屋たちの物語が絡み合っている。一人だけ「鈴木」という普通の人(といっても復讐を果たすためなのだが)がいて、バランスをとっている。「鯨」にはなんとなく共感できる部分があったのだが、他の登場人物にはなかなか入っていけず、少し消化不良。
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2007年7月 1日
伊坂幸太郎「終末のフール」
8年後に地球が滅亡する、という発表から5年後の世界を描いた連作短編集。終末を描く中にも(だからこそ?)、なんとなく心おだやかな感じがよい。「太陽のシール」と「深海のポール」が好みかな。案山子の話も出てきたね。
しかし、8年後に地球が滅亡する、って言ったらどうするだろう。怖くて逆に変えられないような気がする。
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浅田次郎「憑神」
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2007年6月 4日
伊坂幸太郎「チルドレン」
陣内という愉快な青年とその友人たちが巻き起こすできごとをまとめた連作短編集。伊坂作品は銀行強盗が好きだなぁ、と思うけれど(笑)。でも、楽しい。
目が見えない長瀬を初めとした、キャラクタも魅力的だし、連作短編集なので、気張らずに読めていいと思う。お薦めの作品。
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2007年5月23日
森見登美彦「太陽の塔」
森見作品2作目。うーん、あんまり面白いとは思えなかったなぁ。。。「夜は短し歩けよ乙女」と同様、京大が舞台。端々にある学生生活のくだりは面白いのだけど、全体的にはよく分からない感じ。これが持ち味で、人気なんでしょうけどね。。。
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2007年5月21日
森見登美彦「夜は短し歩けよ乙女」
とある方に薦められて購入。京都の大学を舞台にした、不思議少女と頼りない先輩のラブ?コメディ。2章まではあまり面白いとは思わなかったが、個人的に3章が面白く、どんどん引き込まれていった。樋口さん、羽貫さんらのキャラクターが秀逸。大学時代をちょっと思い出させてくれて、もう1回読もうかなと思わせる、不思議な小説。
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2007年5月15日
阿刀田高「脳みその研究」
お得意のブラックな短編集。表題の「脳みその研究」もよかったが、一番好きなのは「小説ウイスキー教室」。「笑ゥせぇるすまん」を思い出させるような雰囲気、オチもよい。
ちょっと休憩、というときに1本ずつ読むのがいい。
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2005年6月28日
重松清「疾走」(上)(下)
重松清作品は好きなのだが、これは天童荒太だったっけ?と思ってしまうような雰囲気もあった。面白いという言葉だけでは表せない非常に重苦しい作品。読み進めるたびに紙一重なんだよな、と思わされた。
シュウジの人生はどんどん苦しい方へ流されていくのだが、ある意味淡々と生きていく。周りに出てくる人間が弱いだけに、この強さには怖さを感じた。
今冬には映画になるらしい。どんな作品になるだろう。興味深い。
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2004年11月24日
中野独人「電車男」
読み始めたら、止まらなくなってしまい、一気に読んでしまった。。。どきどきしたなぁ。臨場感がいいんだろうか。あと、みんなの一体感も感じられるのもいいし。確かに学生の頃は、着る服はどうしようか、どこに行ったらいいものか、なんていろいろ調べたりしたもんなぁ。そういう共感もあるのかも。
しかし、映画化までされるというが、本人とかは大丈夫なのかなぁ。そこがちょっと気になるのだけれど。
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2004年11月23日
小川洋子「まぶた」
短編集。他の本の作品といろいろつながっているのだなぁ、という印象。「バックストローク」は、他の本で話は知っていたが、本作はこれなんですね、という感じ。他にも似たような話もいくつかあり、既視感があったのが残念。そんな中「飛行機で眠るのは難しい」「リンデンバウム通りの双子」はなんとなくほっとするような作品で、とてもよかったです。
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唯川恵「肩越しの恋人」
第126回直木賞受賞作。うーん、こういう作品はあまりよく分からない。2人の女性の日常を描いているわけだが、なんかリアルさにかける気もする。そういえば、昔山口智子主演のドラマ「29歳のクリスマス」でも似たような結末(松下由紀が演じていた女性)があったような気がする。本当にそう思うものなのかなぁ。
しかしながら、この作品、女性に人気があるようだ。ということは、私は女性の感情に共感できないということ!?
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2004年9月12日
三浦綾子「氷点」(上)(下)
今まで読んだことなく、本屋でふと目についたので購入。40周年らしい。ドラマも3年前にやっていたようだが、いまいちだったみたい。不朽の名作だけあって、今読んでも面白い。夏枝の心理が全くもって理解できないけど。こんなに自分勝手な人がかわいいというもんなのだろうか。あと、思ったのは、男はいつの時代も体裁を気にするものなんだなぁ、ということですね。
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2004年9月 2日
小川洋子「沈黙博物館」
小川洋子にはまりつつある。ちょっとこれを読むのはパワーがいって疲れたけれど。形見を集める博物館。前に読んだ「薬指の標本」とつながるものがあるんだろうな。モノと生死の関係ってものすごく強いのかも、って思わせる。モノに生死はないのにね。小川作品に出てくる老婆はどこか魅力的だ。その魅力は、何かが欠けているからなのかもしれない。
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2004年8月29日
阿刀田高「コーヒー党奇談」
旅先でのちょっと不思議な事件をあつめた短編集。わりとありがちではあるが、「父に会う」が何かブラック感があっていい。地元が出ているからかもしれないけれど。「守り神」は現実的で怖い。心に何かよりどころを持っていれば、何とか間違いをせずに生きていけるというところ??でも、紙一重だよなぁ。
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2004年8月14日