2007年8月11日
2007年5月27日
大沢在昌ほか「小説こちら葛飾区亀有公園前派出所」
7名のミステリ小説家が、「こち亀」を題材にして書いたアンソロジー。実家に帰るときに、梅田駅で目にして買ってみたのだけれど、これはすごい。両さんを始めとする「こち亀」のキャラクタに、各作家の持つ作風やキャラクタと融合している。まさか、鮫島や古書屋が出てくるとは思うまい。
実際の漫画っぽいのは東野作品、こち亀の内容とものすごくリンクしているのは京極作品。でも、一番好みだったのは、今野作品だ。こち亀のキャラがほとんど出てこないのだけど、雰囲気がよかった。
さらっと読めるし、値段も手ごろだし、お薦めです。今野敏と柴田よしきの作品は読んだことがないので、読んでみようかしら。
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2007年5月16日
森博嗣「イナイ×イナイ」
新シリーズ。もはや、長編小説の1章という感じになってきている。ざっと読んでると、ずっと出ている人物の関係を思い出せない。。。ファンの人はちゃんと覚えてるんだねぇ。
ただ、豪邸に住む主人が死んで、継母、双子姉妹と行方不明の兄を取り巻く事件、という背景だし、Gシリーズよりは、単体のミステリ作品としての完結度は高いと思うので、読みやすかった。
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2005年9月20日
森博嗣「τになるまで待って」
Gシリーズ第3弾。トリックとかは気にしてはいけない、ということのようだ。シリーズ全巻を読んで、すっきりすると思われる。ミステリというよりも小説。うーむ。面白いと言えば、面白いけど、「四季」でその辺は終わってもよかったような気もする。とはいえ、森作品を全て買ってる身からすれば買っちゃうんですけどね。途中から読んだら意味不明。何はともあれ、最後を期待するか。
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2005年6月27日
森博嗣「Θは遊んでくれたよ」
Gシリーズ第2弾。なんか過去の作品との関係性のほうが印象が強くなってきて、作品単体のイメージは薄くなってしまっているのがちょっと気がかり。ある意味、ミステリではなくなっているのかもしれない。トリックの方は、ふむふむ、という感じ。次の作品に期待。
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2005年6月 6日
森博嗣「どきどきフェノメノン」
女子大学院生を主人公にしたラブミステリー?軽いタッチだし、舞台が研究室ということもあって、読みやすくはあったが、あまり面白いとは思えなかった(Amazon評では星5つだけど)。私が期待しているものと違うということでしょうかね。
女性の方にはお薦めなのかも。
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2005年5月 9日
真保裕一「ダイスをころがせ」(上)(下)
選挙をテーマにした娯楽小説。同世代である34歳の主人公達についつい引き込まれてしまう。社会に出て10年ばかり、社会や大人のずるさも知りながら、同級生に会うとついつい若い感情が戻ってきてしまう、というのはとてもよく分かる。主人公の駒井健一郎にかなり感情移入して読み進められた。
選挙の仕組みなんかについても分かりやすく記されている。立候補する天知達彦は盛んに「国民が行動を起こすことしか政治を変えられない」ということを主張する。既得権益を守ろうとする制度や社会についても異を唱える。この辺は作者の主張でもあるのだろう。また、選挙というものには一種の魔力があるのだな、という印象も受けた。
いろんな要素を含んだ一気に読める小説。30代の方にお薦めです。
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2005年1月16日
森博嗣「工学部・水柿助教授の逡巡」
水柿助教授シリーズ第2弾。今回は登場人物は妻の須磨子さんと編集者たちで、なぜ小説を書き始めたのか、といった話。かなり私小説だと思うけど、面白い。軽いタッチでユーモアあふれる文章、テーマがいい。
ミステリを書くときの注意点?などについても触れられているし、大学の内部の話なんかは全くその通りで、サイン会での講演では授業と違って誰も寝ていないとか、研究に関する立場の変化とか、そうなんよねー、と思いつつ、読んでしまう。しかし、本当にこうやって小説書いてるんですよね。すごいよなぁ。
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2004年12月26日
桐野夏生「柔らかな頬」(上)(下)
桐野夏生の直木賞受賞作。幼女失踪事件をとりまく人間達の心の動きを追った作品。人間の弱さを細かく描いていて恐くもある。人間は、今までの人生への疑問や何らかの罪の意識などを抱えている、ということはあるだろうだから、恐く感じられるのかもしれない。
個人的には小説だけにラストはちょっと納得のいかない部分があった。これは桐野作品の特徴でもあるのだろうけど、途中に夢の中で事件の結論が出てきたり(もちろん事実ではない)のだが、その記述が生々しいだけに期待した部分があったので。
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2004年12月 9日
折原一「沈黙者」
「~者」シリーズ第3弾。一部、動機に無理もなくはないが、個人的には面白く、読みやすいと思った作品。叙述トリックとしてはシンプルですっと入ってきた。佐野洋氏が解説で述べているように、実際にあった事件が下敷きになったいるらしい。すごいことやなぁ。
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2004年11月23日
京極夏彦「百鬼夜行」
京極作品は途中までしか読んでないので、京極堂シリーズとの関係性が分からないものもあったけれど、雰囲気はそのままに、一編が70ページ前後だし、気軽に読み始められる(本編は読むのにパワーがいる(笑))ので、とてもよかった。
また、シリーズ読んでみるかな
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乃南アサ「悪魔の羽根」
短編集。ほのぼの系、ハッピーエンド系、ブラック系、取り揃えている。ちょっと読むにはいい作品集。中でも「はびこる思い出」がよかった。もしかして、と思わせるところがいい。あったら怖いけどね。男は浅はかであるということもいえるけど。
「指定席」も、リアルに怖い話。手続きというものは結構重要ですから。ここまでいくと危ないけど。
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折原一「倒錯の帰結」
「倒錯三部作」完結編。これはすごい。折原作品でもNo.1ではないかなぁ。2つの小説(密室モノと叙述モノ)が組み合わさり、最後の結末へ。3度おいしい作品である。あまり詳細は書けないけれど、メビウスの輪のようにめぐりめぐる感じがする。
倒錯シリーズを読んだのがかなり昔なので、細かいことを忘れていたのが残念。
それを覚えていれば、もっと深く理解できたろうに。
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2004年9月 5日
高野和明「13階段」
「映画化もされた乱歩賞受賞作品。重厚な作品で読み応えがあった。死刑制度、冤罪、更正、といった重いテーマを扱いつつも、一気に読みきれたのは、主人公二人のキャラクターがとてもよかったからだろう。最後の一部分だけ、ちょっと納得いかなかったのが残念だが、意表をつくプロットもあり、非常に満足できる作品。
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2004年9月 2日
逢坂剛「相棒に気をつけろ」
「2人の世間師がおりなす短編集。こういう小説を「コン・ゲーム小説」と言うそうで、定義は”詐欺師があの手この手を使ってカモを釣り上げる過程を、スリリングかつユーモラスに描いた犯罪小説”(あとがきp353より)とのこと。逢坂作品をはじめて読んだけれど、なんか乗り切れなかった。軽い感じで読めばいいんだろうけど、どうもストーリーが強引な感じがしたのと、キャラにのめりこめなかったからだろうか。どちらか満たされればよかったんだろうけど。
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2004年8月24日
大沢在昌「ザ・ジョーカー」
ハードボイルド短編集。”ジョーカー”が様々な依頼を解決していく。最初は佐久間公チックかなぁ、と思ってたけれど、軽く読める感じ。真ん中あたりはいまいちだったが、最後の「ジョーカーの伝説」はかなりよかった。これぞ大沢ハードボイルド。
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2004年8月15日
折原一「鬼面村の殺人」
2004年8月14日
東野圭吾「宿命」
本屋に平積みされていて、帯に「のちの名作『秘密』『白夜行』そして『幻夜』へとつながる」と書いてあったので、ついつい購入。「秘密」「白夜行」はすでに読んでいたけれど、なかなか面白かった。対照的な2人をつつむシニカルな雰囲気がいい。
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