館長を務めていた蓑さんの金沢21世紀美術館における挑戦や考え方をまとめた本。
子どもたちにいかに美術館に足を運んでもらうか、ということで、小中学生全員を無料で招待し、さらにもう一度きてもらえる無料券を配布し、家族を巻き込んでいく、といった戦略をとり、成功している。現在は”10歳”にしぼってやっているようだ。また、無料スペースもふんだんにある。「美術館にも経営哲学を!」とあるように、広報活動などにも力を入れる。
また、学芸員が主役になれるような組織作り、地域連携して美術館を身近に感じてもらう、といったさまざまな取組が記されている。授業で話すネタとしても、とてもありがたいし、組織変革の視点から見てもなかなか面白いと思う。