2007年6月21日

浅枝大志「ウェブ仮想社会『セカンドライフ』」

「セカンドライフ」をざっくり知るために手軽な一冊。企業の関わり方なんかは指摘されている通りで、いまなら入ったもん勝ち、でもリピータを作るための戦略は練っておいたほうがいいですよ、ということだろう。

そうか、と思ったのは、1990年代後半からは卒業名簿をもらえない世代になっているという記述。この辺の影響というのは、ケータイ普及とあいまって、案外大きいよなぁ、と思った。

2007年6月20日

難波教行「たとえば、人は空を飛びたいと思う ─難病ジストニア、奇跡の克服─」

難病ジストニアを克服した青年の半世紀。大谷大学の大学院に通われているそうだ。たまたまKBS京都の番組を見たときに本人が出ておられ、インタビューや闘病時の映像を見て驚き、感動したので、購入することにした。

医者との出会いや闘病生活、親との関わりについては重みがあるが、日常生活についての記述を読めば、ごく普通のやんちゃな学生という感じだ。その点は読んでいて少し気恥ずかしさもあるが、それもまたいいところだろう。筆者の思いの強さには感服する。同じ世代の学生や子どもに読んでほしいかな、と思う。

しかし、医療の進歩は本当にすごい。私には到底できないことだが、援護射撃くらいはしたいな、と思う。

2007年6月 4日

伊坂幸太郎「チルドレン」

陣内という愉快な青年とその友人たちが巻き起こすできごとをまとめた連作短編集。伊坂作品は銀行強盗が好きだなぁ、と思うけれど(笑)。でも、楽しい。

目が見えない長瀬を初めとした、キャラクタも魅力的だし、連作短編集なので、気張らずに読めていいと思う。お薦めの作品。

山田真哉「食い逃げされてもバイトは雇うな」

「さおだけ屋はなぜ潰れないのか?」に続く第二弾。言ってることは、まあそうだわな、という程度。簡単過ぎな気もするが、、、。まあ、1時間で読めることを目標に書いたらしいので、確かにその程度ではある。

下巻もでるようだ。新書乱発のこのご時勢、あまり内容を薄くしすぎるのはどうかなぁ、とは思う。