齋藤孝の本は、久しぶり。大量生産してますよね。おそらく他の本で抱えている内容と重なる部分が多いのだろうけど、分かりやすい。基本的に身体論にひきつけられている。
p77-78にあるように「あっかんべー」や「イーッだ」といった身体表現が衰退し、ひっかきあうといった相互的な身体コミュニケーションがなくなり、ナイフなどの非身体的、非相互的な道具をいきなり使ってしまうところに問題があると指摘している。このように、身体によるコミュニケーション力が低下しているのは確かだと思う。小さい頃に、ケンカをしないから、大きくなってなにかことが起こった時に加減が分からなくて大怪我につながってしまうという話はよく聞くし。「目を見る」「微笑む」「頷く」「相槌を打つ」といった基本原則をあげ、そのスキルを身につけるための方法などについて書かれており、すぐに使えそうである。この辺が本が売れる要因の1つなんだろう。
また、会議の運営や質問力、コメント力といったことについてもまとめられており、読みやすい。そんなにすごいことを書いているとは思わないけれど、分かりやすく書くことの必要を認識させられる。詳しく知るには、ちゃんと別の本があるので、その本を買う必要もあるのだろうけど。