桐野夏生の直木賞受賞作。幼女失踪事件をとりまく人間達の心の動きを追った作品。人間の弱さを細かく描いていて恐くもある。人間は、今までの人生への疑問や何らかの罪の意識などを抱えている、ということはあるだろうだから、恐く感じられるのかもしれない。
個人的には小説だけにラストはちょっと納得のいかない部分があった。これは桐野作品の特徴でもあるのだろうけど、途中に夢の中で事件の結論が出てきたり(もちろん事実ではない)のだが、その記述が生々しいだけに期待した部分があったので。
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このページは、むらかみが2004年12月26日 18:12に書いたブログ記事です。
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