杉山幸丸「崖っぷち弱小大学物語」

| トラックバック(0)


ほかのWeb日記でもちらほら見かけていたので気になっていたのだけれど、先日購入して一気に通読。なるほど、と納得。よくここまで書けたなぁ、というのが正直な感想。これは筆者が京大霊長類研究所所長でもあったことによるものなんだろうけど。私でも大学に就職したときにいろいろ不条理な点があって驚いたものだけど、筆者は30数年京大の研究所に勤務し、今の大学に移ったときには、それはそれは大きなショックだったことでしょう。

残念ながら、この本に書かれていることは大体確かである。一般的に、大学の運営そのものにおかしな点が多く、問題は山積み。改善しようと努力すると、一部に負担が偏ってしまい、不均衡になる。かたや授業だけやってる教員、かたや授業コマ数も多い上に、雑用や会議や研究でいっぱいいっぱいの教員、しかも給料は変わらない、なんてことになるわけである。別にうちの大学がそう、というわけではないのだけれど、あてはまる点も多いのです。

というわけで、大学関係者のみならず、幅広い人に読んでもらって大学の実態を知ってもらえると、大学選びの時などにも役に立つかも?

トラックバック(0)

トラックバックURL:

このブログ記事について

このページは、むらかみが2004年11月24日 00:51に書いたブログ記事です。

ひとつ前のブログ記事は「山田真哉「女子大生会計士の事件簿 DX.1ベンチャーの王子様」」です。

次のブログ記事は「中野独人「電車男」」です。

最近のコンテンツはインデックスページで見られます。過去に書かれたものはアーカイブのページで見られます。