ほかのWeb日記でもちらほら見かけていたので気になっていたのだけれど、先日購入して一気に通読。なるほど、と納得。よくここまで書けたなぁ、というのが正直な感想。これは筆者が京大霊長類研究所所長でもあったことによるものなんだろうけど。私でも大学に就職したときにいろいろ不条理な点があって驚いたものだけど、筆者は30数年京大の研究所に勤務し、今の大学に移ったときには、それはそれは大きなショックだったことでしょう。
残念ながら、この本に書かれていることは大体確かである。一般的に、大学の運営そのものにおかしな点が多く、問題は山積み。改善しようと努力すると、一部に負担が偏ってしまい、不均衡になる。かたや授業だけやってる教員、かたや授業コマ数も多い上に、雑用や会議や研究でいっぱいいっぱいの教員、しかも給料は変わらない、なんてことになるわけである。別にうちの大学がそう、というわけではないのだけれど、あてはまる点も多いのです。
というわけで、大学関係者のみならず、幅広い人に読んでもらって大学の実態を知ってもらえると、大学選びの時などにも役に立つかも?