グラウンデッド・セオリーの技法についてまとめられている。とても読みやすく、データの集め方から分析、カテゴリーの関係づけ、理論生成まで、流れもよくわかる。また、グラウンデッド・セオリーで研究するのは、面白そうだけど大変そうだ、ということも理解できる。これは、戈木先生のこれまでの経験に基づいて書かれているため、その真摯さが出ているからかもしれない。


構成主義についての解説と、学習環境デザインとの関係について実践をベースに論じられている。

2000年に出版された本なので、後半のICTを活用した学習環境デザインについては、若干古い感じはあるが、構成主義についてはっきりと理解できていない私にとっては、2章、3章はとてもわかりやすく、勉強になった。

この本を読んで、自分のスタンスのこともあり、”パラダイム折衷”をどう行っていくのか、というのが私の今後の課題だろうな、という気がする。

館長を務めていた蓑さんの金沢21世紀美術館における挑戦や考え方をまとめた本。

子どもたちにいかに美術館に足を運んでもらうか、ということで、小中学生全員を無料で招待し、さらにもう一度きてもらえる無料券を配布し、家族を巻き込んでいく、といった戦略をとり、成功している。現在は”10歳”にしぼってやっているようだ。また、無料スペースもふんだんにある。「美術館にも経営哲学を!」とあるように、広報活動などにも力を入れる。

また、学芸員が主役になれるような組織作り、地域連携して美術館を身近に感じてもらう、といったさまざまな取組が記されている。授業で話すネタとしても、とてもありがたいし、組織変革の視点から見てもなかなか面白いと思う。

eラーニングにおけるメンタリングについてまとめた1冊。青山学院大学のeLPCO(eラーニング人材育成研究センター)での研究がまとめられているのだと思う。

内容はメンタリングの方法から、メンタのマネジメントまで幅広い。実際にeラーニングを行う際に出てくるほとんどの問題に対応していると言えるだろう。ガイドライン例を含めて、作成手順が紹介されており、例を参考にしながら、組織の特性に応じて作成できるようになっているのも利点である。

ビジネスにSNSを活用するための方略やさまざまな事例が紹介されている。ビジネスのみならず、SNS活用全般に有益。セクショナリズムを打破する方法、プライベートとパブリックのバランスなど、参考になる点が多い。3章の座談会が一番おもしろいかも。

帯にあるように、確かに「名選手」が「名解説者」とは限らない。それは監督やコーチも同じだよね。ちなみに、掛布の解説は、確かに正しいとは思うが、かなりくどい(笑)。江川は結構好きだけどな。最近好きな解説者というのはあまりいないなぁ。関西では、木戸がいいかな。福本も楽しいけど、別の意味で(笑)。他にも、江本の持論が展開されていて、よくテレビでも言っているウェイトトレーニング偏重への意見などは納得できるものがある。全体的には自画自賛なきらいはあるけども。

松井よ、やはり君は優等生だ。松井がなぜ日本人に好かれるのかはよく分かる。こう考えると、イチローと松井の違いは大きいよなぁ。